基礎知識

産業廃棄物の「ガラスくず」とは?種類から処理方法・費用まで解説

産業廃棄物の「ガラスくず」とは?種類から処理方法・費用まで解説

解体工事や改修工事で発生した窓ガラスや鏡、陶器類などが、産業廃棄物のどの区分に該当するのか判断できず、マニフェストの品目区分や委託先の選定に迷っていませんか。こうした廃棄物の多くは「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」という分類に該当し、その定義と範囲を正しく理解することで、法令に沿った適切な分別や処理業者への委託がスムーズに行えるようになります。今回は、ガラスくずとはどのような廃棄物を指すのか、その種類や主な処分方法、処分費用の相場まで詳しく解説します。

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずとは

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずとは、廃棄物処理法によって定められている産業廃棄物20種類のうちの一つです。

事業活動に伴って生じた、ガラス・コンクリート・陶磁器を主成分とする廃棄物をひとまとめにした分類区分を指します。

具体的には、建物の解体工事によって発生する窓ガラスのくずや、ガラス製品・陶磁器の製造過程で生じる不良品や廃棄くず、卸売業や小売業で排出される使用済みの空き容器などが該当します。

環境省によると、ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずの年間排出量は約835万トンで、産業廃棄物全体の2.3%を占めています。そのため、適正な分別・処理を行うことが重要です。

出典:環境省「産業廃棄物の排出・処理状況等(令和5年度実績)」

建設業界や解体業者がこの品目を扱う際、最も注意すべき点は「がれき類」との厳密な区別です。建築物や土木構造物の新築、改築、解体工事に伴って現場から生じたコンクリート片やレンガ、タイルなどは、原則として「がれき類」に分類されます。

一方で、コンクリート製品を工場等で製造・加工する過程で発生した破片や不良品は「コンクリートくず」となります。

ただし例外として、石膏ボードは建設現場や解体現場から排出されたものであっても「がれき類」ではなく「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」に分類されます。

このような複雑なルールを正確に把握し、適切に分類・排出することが、法令違反のリスクを防ぎ、リサイクルをスムーズに進めるために必要です。

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずの種類

一言でまとめられているこの分類ですが、実際には素材の性質や発生源によって多岐にわたる品目が存在します。ここでは代表的な3つの品目について、それぞれ詳しく解説します。

ガラスくず

ガラスくずとは、事業活動によって発生する、ガラスを主原料とした産業廃棄物です。建物の解体時や改修工事で発生する窓ガラスだけでなく、さまざまな特殊ガラスや繊維状の製品も含まれます。

代表的な品目としては、板ガラスくずや破損ガラス、ガラスびん、蛍光灯、ブラウン管、ガラス管などが挙げられます。

また、住宅の断熱材などに使われるグラスウールや、自動車部品・電気部品に使われるガラス繊維(グラスファイバー)、ロックウール、ガラスブロック、強化ガラスなども該当します。

さらに、リサイクル用としてすでに細かく砕かれた状態の「カレット」や、切断・研磨時に出る「ガラス粉」もガラスくずの一種です。

なお、割れたガラス片は非常に鋭利であり、作業員がけがをする危険性が高いため、現場での回収や運搬時の取り扱いには安全管理の徹底が不可欠です。

コンクリートくず

コンクリートくずとは、コンクリートを主成分とした廃棄物のうち、主に製品の製造工程や加工時に発生する破片や不良品を指します。

具体的には、コンクリートブロックくずや、歩道・公園の舗装に使われるインターロッキングくず、モルタルくず、セメントくず、生コンクリートの残渣などが該当します。

前述の通り、これらと似た外見であっても、解体現場から出たコンクリートがらは「がれき類」となるため混同しないよう注意が必要です。

また、住宅の内装工事で頻繁に使用・廃棄される石膏ボードくずも、このコンクリートくずのカテゴリーに含まれます。

陶磁器くず

陶磁器くずとは、陶器製の洗面台や便器、食器などの焼き物が破損したものや、製造過程での不良品を指します。

具体的には、粘土の焼き加減や性質が異なる土器くずや陶器くず、磁器くず、せっ器くずのほか、電気部品に使われるフェライトくず、電子部品や工業製品で使われる硬質な人工の焼き物であるセラミックくずなどが含まれます。

さらに、本焼き前の素焼きくずや、炉の内部などに使われる耐火レンガくず、屋根材の焼瓦くず、キッチンや浴室の壁面に施工されるタイルくずなど、建設・解体現場でも見かける多くの建材がこの陶磁器くずに分類されます。

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずの主な処分方法

環境省によると、これら3種の廃棄物は79.8%が再生利用(リサイクル)されており、産業廃棄物の中では比較的リサイクルが進んでいる品目です。

出典:環境省「産業廃棄物の排出・処理状況等(令和5年度実績)」

しかし、再生利用率が約95%に達するがれき類や金属くずと比較すると、十数%の開きがあるのが実情です。ここでは、代表的な2つの処分方法について解説します。

リサイクル処理

汚れや異物混入がなく適切に分別された廃棄物の多くは、破砕等の処理を経て新しい製品の原料や資材として再利用されます。ここでは、素材ごとのリサイクル方法を紹介します。

ガラスくずの場合

ガラスくずの代表的なリサイクル方法は「カレット」としての再利用です。回収されたガラスを色ごとに選別して細かく砕いたカレットは、新しいガラス容器や板ガラスの原料となります。

カレットは、けい砂などの天然資源から新たにガラスを製造するよりも低い温度で溶融できるため、製造にかかるエネルギー消費量とCO₂排出量を大幅に削減できるというメリットがあります。

また、砕いたガラスくずをアスファルトに混ぜる「ガラスアスファルト舗装」など、道路の舗装材や建設資材としても活用されています。路面にガラスの粒が含まれることで光が反射し、夜間の視認性や安全性が向上するだけでなく、都市景観の美化にも寄与します。

さらに、ガラス粉砕物を建材である石膏ボードの原料に混ぜ合わせることで、強度や耐火性を向上させる取り組みも行われています。

なお、規格が統一されているビールびんなどは、洗浄・消毒を経てそのまま「リターナブルびん」として再利用されます。

コンクリートくずの場合

コンクリートくずは、がれき類と同様に専用の機械で細かく破砕され、主に道路の路盤材やコンクリート用の再生砕石(骨材)としてリサイクルされます。

また、石膏ボードくずは新たな石膏ボードの原料やセメント原料、農地の土壌環境を整える土壌改良資材として再利用されています。

陶磁器くずの場合

陶磁器くずについても、破砕して路盤材として利用されるケースが多く見られます。

さらに、有田焼や美濃焼など製陶業が盛んな地域では、発生した不良品や破損した陶器を微粉化して陶土(練り土)に混ぜ込み、再び新しい陶器の原料として再生利用する循環システムが確立されています。

埋立処理

複数の異なる素材が混ざってしまっているガラス製品や、汚れがひどく不純物の除去が困難な廃棄物は、リサイクル資源としての品質を満たせないため、最終処分に回されます。これらは中間処理施設で細かく破砕されて体積を減らされたのち、「安定型最終処分場」へ搬入され埋立処分されます。

安定型最終処分場とは、雨水などにさらされても有害物質が地下水等へ溶け出す心配のない、極めて安全性の高い「安定型産業廃棄物」のみを埋め立てる専用の施設です。

ガラスくず、コンクリートくず、陶磁器くずは環境への悪影響を及ぼしにくい安定型産業廃棄物に指定されているため、この施設での埋め立て処理が認められています。

ただし、廃石膏ボードや一定の廃ブラウン管、付着物・混入物があるものなどは対象外です。

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずの処分費用

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずの処分費用は、おおむね1kgあたり30円から80円程度が相場とされています。

ただし、この金額はあくまで目安であり、一度に排出する量や現場の地域、依頼する産業廃棄物処理業者によって実際の費用は大きく変動します。

計量器を搭載した車両で正確な重量を計測し、明瞭な料金を提示する業者も存在するため、複数の業者に見積もりを依頼して比較検討することが重要です。

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずを処分する際の注意点

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずを処分する際は、不法投棄や不適正処理のリスクを避けるため、都道府県知事等の許可を受けた専門の産業廃棄物処理業者と委託契約を書面で結ぶことが欠かせません。

また、処理を委託する際は、原則としてマニフェスト(産業廃棄物管理票)を交付し、処理状況を確認・管理する必要があります。

ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くずを処分するなら東海環境にご相談ください

ガラスくずなどを安全かつ確実に処理したいとお考えなら、東海環境へご相談ください。東海環境は、金属くずやガラスくずをはじめとする9種類の品目に対応しており、他社が断ってしまうような混合廃棄物もまるごと引き受けています。

徹底した法令遵守のもと、マニフェストの確実な発行を行っているため、処分の手続きをスムーズに進められます。また、収集運搬から中間処理まで完全自社一貫体制を構築していることで、地域最安水準の料金を可能にしています。

さらに、大阪府内5拠点のネットワークを活かし、最短即日での対応が可能です。最新プラントを導入していることで、リサイクル率80%という高い環境貢献度も実現しています。

ガラスくずやコンクリートくず、陶磁器くずの処分にお困りの際は、ぜひ一度お問い合わせください。

>>東海環境へ産廃処理について相談する

Pick up

編集部おすすめ記事